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革の製法の歴史

今回は古来より革の製法のお話です。

○油脂鞣し

古くから姫路において革製法があり、延喜式造皮の頃の記述に技術的な手法の類似性が見られます。

姫路革文庫の創始は中世に遡り、江戸時代には播磨の物産として有名でした。

明治になると、クロムやタンニン鞣しの導入があり、白鞣し革の製法を守る業者は激減しました。

○脳漿鞣し(のうしょうなめし)

皮タンパクと反応するとは言えず、単に潤滑作用が働くのみと考えられます。

日本へは7世紀後半に朝鮮より伝来しました。

脳漿とは、脳にあるリンパ液のような無色透明な液体。弱アルカリ性で脳の水分含有量の緩衝と形態保持のためにあります。

○薫(ふす)べ革

鞣した後の鹿の白革に着色目的で燻染法を施すことを指しますが、本来は煙成分に含まれるアルビデ類に鞣し作用があります。

煙の成分で皮革の保存性・耐久性を高めます。(延喜式にも燻し技法が示されています。)

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